こんな私、私じゃない。でも私・・・
早川さんが今野君に挨拶をした。

「いつもお世話になっています」

と、続けて早川さんが言った。

お世話?

「お世話って、こっちがお世話になっていますから」

そんなやり取りがされてるけど、私はどうすればいいのか・・・

エレベーターが到着するたびに専務と早川さんがいることで目立っている。

「彼女か?」

専務が私に視線を向け今野君に問いかけた。

「今、口説き中です」

そうさらっと今野君が言っている

何を言っているんだ。

「ただの高校の同級生です」

そう言った私に早川さんが気付いたのか前から気づいていたのか。

「あっ神村さんは・・・」

そう言って少し専務に近づいた。

「新城さんの彼女です」

と、専務に耳打ちした。

「へぇ~新城に彼女いるんだ」

と、私に聞こえるように言いながら、目を向けた。

「管理部人事課の神村です」 

とりあえず挨拶をした。

「なるほど、みんな管理部なんだ」

と、意味ありげに言われたけど意味がわからない。

「専務」

早川さんが専務に余計なことは言うなって感じだった。

どういう意味だろう?

まっいっか。

「真人、わかってるならやめとけ」

と、専務が今野君に顔を向け、少し先程とは違う低い声だった。

「嫌です」

今野君が瞬時に答える。

勘弁してほしい。

私にはそんなつもりは全くない。

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