こんな私、私じゃない。でも私・・・
「美沙?」

「大好き」

私はそう言っていた。

すぐるは照れたのか私の頭の上に手を乗せて髪をくしゃくしゃとしていた。

「もう、ムリ」

そう言うと、私をそのまま横たわらせた。

抱きついたままの体勢。

「勝手に決めてごめん。ホントに美沙は大丈夫?」

この状態で聞くの?

「今までの私なら、『勝手に決めないでよ』って言ってただろうし、それにすぐるとじゃないと一緒に住みたいと思わない」

すぐるだから一緒に住むことが出来る。

「お互いに『らしくない』ってことだよな」

そう言いながらすぐるの顔が近づいた。

そして、再び二人の夜が始まろうとしていた・・・

「すぐるはいつから、私を見てくれてたの?」

ずっと聞きたかったこと。

「ん?ナイショ」

『ナイショ』って言うとキスが落ちてきた。

すぐるとのキスが好き。

「美沙こそいつから見てたの?」

自分は答えてくれないのに同じ質問をされた。

「ナイショ」

すぐると同じように答えた。

「今更、いつからなんてどうでもいいけど、きっと俺の方が先なんだろうな」

と、すぐるは意外なことを呟いた。

そんなことないと思う。

私は首を横に振った。

「私の方が先だよ」
< 140 / 214 >

この作品をシェア

pagetop