こんな私、私じゃない。でも私・・・
「二人は似てるね」

ウエイターが注文を確認して去るとすぐるが私と弘樹の顔を交互に見て確信するように言った。

「えっ!?似てないよ」

そう、私と弘樹は似てない。

「似てるって思います?似てますよね」

弘樹がすぐるの言葉に同意する。

「似てる。うん、似てるよ」

ええっ~~~似てないよ。

「弘樹は母に似てるの。私は父似だから・・・」

母は娘から見ても美人で弘樹はその母に似ているからカッコイイと思う。

私は父に似ていて、平凡な感じ。

「美沙は似てないと思ってるんだ?」

「思ってる。小さい時から『似てない』ってよく言われたし・・・」

「大人になってきてから似てきたんじゃない?俺は似てると思うよ」

すぐるがそう言うと飲み物が運ばれてきた。

「とりあえず乾杯しましょうか?」

弘樹がグラスを持つように促したのでグラスを持った。

「じゃ美沙姉に彼氏が出来たことに、乾杯」

「乾杯」

3つのグラスを合わせた。

ん?おかしくない?

「何よ。それ?」

ひとくち飲んだ後、私はそう言いながら弘樹を睨みつけた。

「だって、久しぶりでしょう?」

「3年だっけ?」

そこですぐるがにやりとした顔をして弘樹に加勢する。



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