こんな私、私じゃない。でも私・・・
すぐるがそう返事をしたけど、私も「気になる男」って思ってた。

彼女がいると思っていたし、食事に行けるだなんて、付き合えるだなんて思ってなかった。

私の「気になる男」だった。

「美沙姉は食事誘われた時、どう思ったの?」

弘樹は再度、同じ質問を投げかけた。

私は弘樹を見て答えた。

「びっくりしたよ。彼女がいると思ってたし・・・彼女がいても異性と二人でご飯行く人なんだなぁ~って思った」

「嬉しかった?」

「どうなの?」

弘樹とすぐるが続けて聞いてくる。

嬉しかった?

そう言えば、嬉しかったって思いはあったのかな?

「『ご飯食べる相手いなくて、ちょうど良かった 』って言われたから「嬉しい」って気持ちは持ってなかったかもしれない」

私がそう言うと弘樹がすぐるの顔を見てニヤッとした。

「照れ隠しだったんですか?」

そう言われたすぐるはビールのグラスを手に持ち、弘樹に目線を向けた。

「まっそんなとこ」

そう言うとビールを飲み干した。

嘘!?

照れ隠し?

すぐるが?

「なんだよ」

私の視線に気付いたすぐるが照れているのを誤魔化すような口調に対して、私はあまりに嬉しくて笑顔を向けた。


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