こんな私、私じゃない。でも私・・・
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「・・・も・う・・・ダ・・メ・・・」

私は必死に声を出していた。

熱を帯び、もう自分のカラダではないみたい。

「ダメじゃない。俺をこうさせるのは美沙だよ」

私のカラダを縦横無尽に這っていく唇と舌。同じように動いていく手と指の動きにもう何度もどうしようもない思いが込み上げる。


誤魔化しきれない私は素直にすぐるの後にシャワーを浴びた。

その後、ベッドですぐるの愛撫がずっと続く、どのくらい時間が経ったかわからない。

私は何度もお願いしたのに「まだ」って言われ続け、今に至る。


「すぐる・・・おね・・が・・・い・・」

そう言うと私の腰を持ち上げた。

そして・・・

「・・・ああっ・・・」

すぐるが暫くそのままじっとしている。

「動くよ」

すぐるが動き出した。

声を上げずには入られなくて、さらにどんどん熱を帯びていく。

「美沙」

すぐると過ごす夜・・・

色んなすぐるに出会えるのが嬉しい。

「すぐる・・・愛してる・・・」

そう言うと動きが止まった。

「先に言うなよ。俺も愛してる」

私の顔を見て恥ずかしくて俯きそうになる私にキス、そして、もう一度動き始めた。

さっきより激しく・・・

夢中になっていく私。

「・・・すぐ・・る・・・」

愛おしくて、すぐるの頭を抱きしめた。

「美沙、ずっと俺の側にいて」

すぐるの声が聞こえた。

「ずっと側にいさせ・・て」

そう言った気がする。

でももうわからなくなっていた。

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