こんな私、私じゃない。でも私・・・
「暫く?」

その週の金曜日、「Sieg Mond」ではなく居酒屋に来ていた。ここは私たちの最寄り駅の近くにある居酒屋。

「そう、暫くって期間としてはどのくらいかなって」

月曜日に言われた緒方さんの「暫く」が気になっていた。

「暫くって言えばかなりの期間かな?でもどうかな・・・内容にも取る人によって違うかもね」

新城さんはもっともなことを言った。

「そうですよね」

「それがどうしたの?」

「緒方さんに新城さんは暫く彼女がいないから・・・って言われたんです」

「なんの話してるの?」

「いや、月曜日に挨拶した時に『距離感が変わった』って言われて、その時にそう言っていて・・・」

「ふーん。それで暫くってどのくらいかと思ったの?」

私は頷いた。

「初めてご飯食べた時に3日前って言わなかった?」

「聞きました。聞いてたから暫くって2カ月くらいなのかなぁって思ったけど、もっと長いような気がしたから・・・」

「緒方さんが俺の彼女のことを逐一知ってるわけじゃないからね。でも3日前って言ったのは完全に終わったのが3日前だったけどね」

「完全に終わった?」

「そう、完全に終わった。相手が俺のことを彼氏って思わないってことね」
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