こんな私、私じゃない。でも私・・・
「えっ!?」

私は隣の木田主任を思わず見つめてしまった。

誘われるなんて今までなかったし、誘われるなんて思ってなかった。

エレベーターホールには他に誰もいなかった。

「あっあの・・・すみません。今日は予定がありまして・・・」

そう言ってエレベーターのボタンを押した。

メールが確認出来ていないけど、とりあえず早く下りたい。

「そっか・・・もしかして・・・」

その時、ちょうどエレベーターが降りてきて扉が開いた。

乗ろうとするとエレベーターの中にはすぐると他に女性が2人乗っていた。部署は確か美容部。

木田主任が言いかけた言葉が気になったものの私がエレベーターに進むと木田主任も一緒にエレベーターに乗った。

「お疲れ様です」

すぐるも含めた三人に挨拶をする。

メールを確認出来ていないので、この後どうしようかと考えてしまう。

「お疲れ」

すぐるが挨拶をしたので、後の二人も「お疲れ様です」と、挨拶をしてきた。

エレベーターが1階に着き、私が開けるボタンを押して先に降りてもらう。

木田主任が最初に降りて、美容部の二人は降りるとそのまま出口に向かう。

木田主任は私とすぐるが降りるのを待っていた。

「神村さんをご飯に誘ったけど、断られたよ」
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