こんな私、私じゃない。でも私・・・
えっなんか変なこと言ったかな?

「なんで?」

葵さんの笑いは止まらない。

私は小さく呟いた。

「なんでって・・・はぁ~ごめんね。笑い出したら止まらないから・・・」

葵さんはバッグからハンカチを出して「笑ったら涙出た」と言いながら目元をおさえていた。

「で、思い出してまた笑うんだよ」

すぐるがそう言うと再び葵さんは笑い始めた。

「とっかえひっかえなんて言われたら嫌なものでしょう?」

「嫌かどうかって言われたら嫌ですけど、でも昔のことはしょーがないですし、それに困らなかっただろうなぁ~・・・ねぇ」

すぐるに顔を向けた。

「さぁ~どうかな・・・」

すぐるはニヤリとはしたけどはっきりとは言わない。

「卓って高校くらいからモテ始めたよね?」

高校くらい?

やっぱりモテてたんだろうな・・・

「別にどうでもいいよ。今は美沙だけいればいいから」

そう言って私に優しい微笑みをくれる。

嬉しい・・・

ただ単純にそう思って私も微笑み返した。

「二人っきりじゃないところでよくそんなに見つめ合えるわね」

葵さんがいることを忘れてる訳じゃない。

思わず恥ずかしくなって私は俯き、すぐるはそんな私の髪を少し撫でた。
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