こんな私、私じゃない。でも私・・・
「新城さん、私のことどう思ってるんですか?」

うだうだ考えていても仕方がないと思って聞いてみた。
 
「どうって?」

「好きですか?」

「好きだよ」

胸がきゅんとした。

でも次の瞬間打ちのめされる。

「カラダが」

・・・・・・・

私を好きになってください

声に出せない思い。

新城さんには聞こえない。でも言わずにはいられない。

私を好きになってください。

「新城さん・・・」

「なに?」

「抱いてください」

そんな言葉を私は口走っていた。

「なに言ってるの?今日は家でゆっくり休め」

「カラダが好きなんでしょう?じゃ抱いてください」

「相手の体調くらい考える。今日はゆっくり休め。二次会、三次会行って疲れてるだろう?そんなオンナ抱いてもつまらない」

「・・・・・・」

私は何も言えなかった。

この人は優しいのかどうなのかわからない。

私は『カラダ』って言われて意地になってるの?

でも、カラダが好きと言われても私は新城さんしか見えなくなるんだ。

認めたくない思いがあることを感じていた。

新城さんは言っていたように家に送ってくれると、そのまま車を発進させて帰っていった。
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