こんな私、私じゃない。でも私・・・
昔から本屋にいると何時間でもいられる。

待ち合わせ場所を本屋にしてくれたことに感謝。

この本屋は5階建てで1フロアの広さはそんなに広くない。

1階のレジの後ろにエスカレーターがあり、入口から入ると左側に本棚が並んでいる。

初めの30分は1階フロアの雑誌コーナーにいた。

新城さんが入って来てもすぐにわかるように。

雑誌をめくっているもののただめくっているだけ。

でもふと時計と見て、思ったこと。

既に30分過ぎている。

もしかして、からかわれた?

私が会社を出て45分経っていた。

1階のフロアをぐるっと回って飽きたので2階の文庫コーナーへとエスカレーターに乗る。

遅れて来たとしてもエスカレーターを上がればすぐに気づく位置に立ち、本を探し始めた。

なんかないかな・・・

そう思って最近はやりの文庫を手に取り裏のあらすじを確認する、何冊か繰り返した頃、隣に人が寄って来た。

「悪い。部長に声かけられて遅れた」

と、新城さんが明らかに急いで来た感じで立っていた。

「お疲れ様です。からかわれたのかと思ってました。もう少ししたら帰ろうかなって考えてました」

私は文庫をあった場所にしまった。

「へぇ~男に誘われて、少し遅れただけで神村さんって帰る人?」

「いやいや、最初に言ったじゃないですか?からかわれたと思ってって、それが前提です」

「からかうくらいなら誘わない。覚えといて」

「わかりました。すみません」

いちよ、そう謝っておいた。


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