こんな私、私じゃない。でも私・・・
「後は夜に・・・」

そう言うと、チュッとリップ音をさせてキスを終わらせた。

少し寂しいって思ったことは口にしないでおこう。

「美沙の家に荷物取りに行こう」

と、新城さんは立ち上がった。

「えっ!?」

私は新城さんを見上げた。

「帰さないって言ったろ?とりあえず明日はここから出勤な」

もう決定って感じで話が進んでいる。私の意見は聞いてくれなさそう。

「ほらっ行くよ」

私を立ち上がらせて腰に手をまわす。

新城さんがとても甘い。

「美沙は泊まっても何も置いて帰ろうとしない。それが余計に『りっくん』を想像させたよ。もうそんなこと考えなくていいって思うだけで俺は嬉しい」

私の頬にキスをした。

「新城さん・・・」

なんか新城さんは割と冷たそうに感じていたのに違うんだ。

「今日だけは一緒にいて」

私が躊躇っているのを感じたのか新城さんが私の頭に手を置いて顔を覗き込んだ。

「・・・・・・」

なんかあまりにも恥ずかしくて俯いてしまった。

「よしよし」

子供にするみたいに頭を撫でた。

「子供じゃない」

「ぬいぐるみと一緒に寝るなんて子供だろう?」

「小さい頃の話」

新城さんはニヤリとして、めちゃくちゃ楽しそうに続けた。

「いいや、美沙の家にはぬいぐるみが沢山あるとみた」

えっ!?

なんで?

「図星だろう?」

ちょっと悔しい。

バレてる。

「しらない」

私は頬を膨らませた。

「可愛い」

と、膨らませた頬にキスをした。

「もうっ」

「ほらっ行こう」

新城さんと私の家に向かった。



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