こんな私、私じゃない。でも私・・・
用意出来たのは1時間を過ぎていた。

ゆっくりし過ぎてしまった。

慌ててスマホを取り出し新城さんに発信する。

「美沙です。遅くなってすみません」

すぐに電話に出た新城さん。

―――用意出来た?あっじゃ10分後に下に降りといて。

「わかりました」

―――じゃまた後で。

「はい。じゃまた後で」

通話を終了させた。

なんかドキドキしてる。

彼氏に迎えに来てもらって、家に行くなんて今までだってあったのにドキドキが止まらない。

相当私は新城さんが好きらしい。

10分が待ち遠しくて荷物を持って家を出て、マンションの前に降りると既に新城さんの車が停まっていた。

「お待たせしました」

助手席のドアを開けて顔を覗かせてから新城さんに声を掛けた。

「今来たところだから、荷物は後ろに置いて」

ハンドルに少しもたれていた新城さんは優しい顔をして、私の手に持っていたトートバッグに気づいて声を掛けてくれた。

「ありがとうございます」

後部座席のドアを開けてトートバッグを置き、助手席に乗り込んだ。

「今じゃなくて、時間掛かっちゃったから」

シートベルトを閉める。

「大丈夫だよ。女性は準備に時間掛かるってわかってるから」
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