こんな私、私じゃない。でも私・・・
わかってるから・・・

なんでわかってるの?なんて思って、そんなことを思う自分が嫌だった。

「俺ね、姉貴がいるんだ。母親もだけど、『女性は時間掛かるものなのよ』って言われてきたから」 

私が思ったことがわかるかのように新城さんは教えてくれた。

「お姉さんがいるんですか?」

「いるんだよ。今もなお、こき使われてる」

そうなんだ。

新城さんのお姉さんなら美人そうだな。

「怖かったりしますか?」

「今もなおね」

やっぱり怖いんだ。

「私は弟がいるんですけど、私のところは弟が怖いです・・・」

「なんかわかる気がする」

と、言いながら新城さんが車を発進させた。

「なんでわかるんですか?」

「弟の方がしっかりしてそうだから」

「ええっ!?なんで?」

「なんとなくわかる。美沙は俺に抱きついて『りっくん』って言うくらいだから」

「根に持ってます?」

「・・・根に持ってるのとは違う。『りっくん』がぬいぐるみで良かったって正直思ってる」

「もっと早く聞いてくれたらよかったのに」

「聞けるかよ。聞けなかった。美沙の気持ちもわからなかったから」

私の気持ち?

わかりやすかったと思うけど・・・

「そうですか?」

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