愛して。Ⅲ
うっすらと開いたその子の瞼の下、その瞳が銀色だったから。
蓮と、一緒だったから。
その子はすぐに目を閉じて、再び顔を伏せてしまった。
「ま、待って!寝たらダメっ」
咄嗟にその子の方を掴んで揺するけど、何の反応もない。
「蓮……どうしよう、この子……っ」
「一旦連れて帰ろう。大河、車呼んでくれ」
「了解」
蓮と大河が迅速に動いてくれたおかげで、とりあえずその子を車に乗せ、毛布で体を温めながら倉庫へ連れてくることができた。