愛して。Ⅲ



「いやだって、男が女に触られてもちょっとラッキーくらいだろ?」

「意味わかんねぇ」

「俺、女嫌いだし」



大河の力説に、蓮と隼が口を挟んだ。



「お前らはちょっと黙ってろ!普通な、真梨みてぇな美人に触られたら男は嬉しいんだよ!」



小学生の男の子は嬉しいとか思わないと思うけど……。



「それに対して、男が女を触ったらどうなる?!痴漢だどーのって、犯罪者扱いだ!」

「いや、逆でも犯罪でしょ……?」



冷静に考えれば、どっちもアウトだ。

とはいえ、今は緊急事態。

早く着替えさせてあげないと、この子が可哀想。



「わかった。あたしがやるから、みんなはあっち向いてて」



ソファーとは逆の方を指さして三人がそっちを向くのを確認してから、その子に近づく。



要は男か女か分かればいいんでしょ?

そんなの、どんな小さい子でも下着を見れば一発じゃない。
< 13 / 25 >

この作品をシェア

pagetop