ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]
バス停のベンチに座って、バスがくるのを待つ陸斗くん。
「なんで、おまえも座んだよ?」
ちゃっかり陸斗くんの隣に座ったあたし。
「えー?ダメぇ?」
「帰れよ、早く」
「ぶーっ」
あたしは口を尖らせて、すねたように彼を見る。
すると、彼があたしの顔をジッと見つめた。
そんなに見つめられたら……心臓が持たないよ……。
「おまえって……びっくりするくらいヘンなやつだよな」
あたしは危うくベンチからズッコケ落ちそうになる。
「ねぇ、ひどくない?」
「どう見てもヘンだろ。ひとりでトランプしたり、縄跳び始めたり……なに笑ってんだ?」
「え?だって……うれしくて……」
覚えててくれた。
毎日のあたしの行動を。
それだけで、十分だよ。
「なにが、そんなにうれしいんだよ?」
彼の記憶の片隅に。
ほんの少しでも、あたしのことが残っていてくれていたのなら。
うれしいに決まってる。
「ヘンなやつって言われて、うれしいのか?」
「ふふっ」
「おまえ、ホント変わってんな」
……あ、また笑った。
胸の奥が温かい。
今日はいい日だな。
陸斗くんが笑ってくれたから。
「ひとりっ子だから、ひとりで遊ぶ特技いっぱい持ってるよ?」
「なんだよ?その自慢は」
いまは、ただのヘンな子だって。
そう思われてもかまわない。
陸斗くんが、少しでもあたしのことを。
考えてくれるなら。
それだけで、幸せだ。