ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]



「あ、やっとバス来た」



「えぇー?もう来ちゃったのぉ?」



もっと話したかったな。



今日はせっかく、笑ってくれたのに……。



目の前にゆっくりとバスが停車する。



バスには乗らずに毎日彼を見送っているあたしの顔を、バスの運転手さんもきっと覚えたに違いない。



バスに乗り込む彼の後ろ姿に、いつものように声をかける。



「バイバイっ」



いままで一度も返事は返ってこないし、バスの中から振り返ってもくれない。



なのに……。



今日はドアが閉まる瞬間、



後ろを向いたまま、軽く右手をあげてくれた。



……ウソ。

ウソでしょ……?



いま、あたしに手を……。
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