ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]
「あたしが楽しいって思うときはねぇ、えーと。友達と話してるときでしょ、家族とテレビ見て笑ってるときでしょ、お菓子食べてるときと……」
次から次へと浮かんでくる。
「あと授業中に先生が面白いこと言ってクラスのみんなが笑ってるときと、あとは……なんかもう、たくさんありすぎて全部は言えないけどぉ……」
ふと隣を見ると、陸斗くんは黙ったままで。
少しずつ空に消えていくヒコーキ雲を見つめていた。
「ねぇ、陸斗くんは……どうして笑わないの……?」
あたしは彼の横顔を見つめる。
悲しげな彼の瞳に、胸が切なくなる。
「べつに、そんなつもりねぇけど」
「陸斗くんの楽しそうな笑顔、一度も見たことないよ?」
「……どうしてって言われてもな」
「あたしは……陸斗くんの笑ってる顔が見たいっ」
あたしのほうに顔を向ける彼。
視線がぶつかり、あたしたちは見つめ合う。
彼の瞳に吸い込まれるように。
視線を逸らせない。
聞こえるのは、吹き抜ける風の音だけ……。
――ねぇ、君の笑顔が見たいよ。