俺様紳士の恋愛レッスン
「優愛ッ!!」



高速でスライドされた扉から現れた、一人の男性。



「春樹さん!」

「優愛ッ……!」



その人は腕を広げ、駆け寄ってきた優愛さんの身体をぎゅっと強く包み込んだ。



「無事でよかった……。ごめんな、遅くなった」

「春樹さん、春樹さんッ!」



どうやら旦那さんのお出ましらしい。

さすがは十夜のお兄さんだ。走ってきたせいで髪はボサボサだけれど、顔は文句なしのイケメンだ。



「先生、妻は……!?」



旦那さんは切羽詰まった声色を医師に向け、腕の中で泣きじゃくる優愛さんを、更にぐっと強く抱き寄せた。



「おやおや。あまり強く抱き締めてはダメですよ?」



医師はまるで、からかうかのように笑う。

その意図を、誰もが図りかねた。



「……優愛?」



旦那さんは優愛さんの頬を両手で包み込み、顔を寄せる。

真相を問われた優愛さんは、ぐずっと鼻を啜った後、か細い声で囁いた。



「……授かりました」

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