俺様紳士の恋愛レッスン
「えぇっ!?」



と、部外者の私が真っ先に叫んでしまい、慌てて口を手で覆った。

しかし私の声など聞こえてすらいないのか、旦那さんは優愛さんの顔を見つめたまま、時が止まってしまったかのように固まった。



「妊娠2ヶ月です。おめでとうございます」



医師の言葉に、ようやく旦那さんは瞬きを思い出す。



「……優愛、本当か?」

「はい。春樹さん、私、とても嬉しいはずなのに、どうしても、手が震えて……」



優愛さんの目尻から次々と流れ落ちる雫は、頬を包み込む旦那さんの手に渡る。



「……優愛」



旦那さんの表情から強張りが解けて、くしゃりと歪む。

そして医師の忠告を無視し、華奢な身体を再び強く抱き締めた。



「ありがとう」

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