俺様紳士の恋愛レッスン
今、この場で、新たに誕生した愛情の証。
その美しさに、言葉を失った。
おめでとうございますと、声を掛けるべきだった。
けれど言葉は喉で詰まり、苦い熱となって消えた。
――十夜は今、どんな気持ちで、この光景を眺めているのだろう。
想像して、じわりと目頭が熱くなる。
何も言わず、動かず、視界の端にぼんやりと浮かぶチャコールグレー。
私は恐くて、その表情を窺うことができなかった。
美しい世界から切り離されたこちら側は、一体、どんな顔をすればいいのだろう。
「エン、行くぞ」
十夜は椅子から立ち上がり、医師に一礼すると、扉へと向かう。
そして優愛さんの頭をぽん、と撫でて、躊躇うことなく部屋を出た。
「ちょっ、十夜!」
私は幸せな二人の視線から逃れるように一礼し、慌てて彼の背中を追った。
その美しさに、言葉を失った。
おめでとうございますと、声を掛けるべきだった。
けれど言葉は喉で詰まり、苦い熱となって消えた。
――十夜は今、どんな気持ちで、この光景を眺めているのだろう。
想像して、じわりと目頭が熱くなる。
何も言わず、動かず、視界の端にぼんやりと浮かぶチャコールグレー。
私は恐くて、その表情を窺うことができなかった。
美しい世界から切り離されたこちら側は、一体、どんな顔をすればいいのだろう。
「エン、行くぞ」
十夜は椅子から立ち上がり、医師に一礼すると、扉へと向かう。
そして優愛さんの頭をぽん、と撫でて、躊躇うことなく部屋を出た。
「ちょっ、十夜!」
私は幸せな二人の視線から逃れるように一礼し、慌てて彼の背中を追った。