俺様紳士の恋愛レッスン
冷淡な表情、声色、視線。

一つの誤りもなく言い当てられたことへの動揺と悔しさで、自分の唇が震えているのが分かった。



「……ムカつくッ……!」

「だろうな」

「なんなの、その全てお見通しだ、みたいな……!」

「でも間違ってねーだろ?」

「……ッ!」



なんなの、なんなのこの男。

私をバカにしているの?

私の矛盾を、あざ笑っているの?



「……泣くなよ」

「とっ、十夜がムカつくこと、言うから……!」

「フッかけてきたのはそっちだろ」



悔しい。

けれど返す言葉もない。


全て十夜の言う通りだ。

今の私に十夜を説教する資格など、これっぽっちもない。


言葉の代わりに、涙だけが溢れる。

泣き顔を見られるのは余計に悔しいので、私は思いっきり窓側に身体を寄せて俯いた。

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