俺様紳士の恋愛レッスン
「あ、そうだ」



ふと、十夜に課された『相手に何か変化があったらすぐに報告しろ』という課題を思い出し、チャットアプリを開く。

『タカちゃん気付いたっぽい』とメッセージを送り、これでよし、と画面を消すと、すぐにスマホが震えて、慌ててもう一度開く。



『何か言われたのか?』



業務的な態度が十夜らしくて、思わず顔がほころぶ。



『頑張って避けたら急にだきしめられた』

『へぇ。で、どうだった』

『どう? ビックリしただけで特に何も』

『ならいい』



何が『いい』のだろうか。

リアルの十夜よりも更に感情が読めず、非常にやりにくい。



『また何かあったら連絡するね』

『あー』



はい、会話終了。

折角プライベートな繋がりが持てたというのに、この程度で終わってしまうのは寂しい。

何か会話はないかと指を宙で遊ばせていると、新しいメッセージが届く。



『そーいやお前との契約のことだけど。成功報酬でいいからな』

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