俺様紳士の恋愛レッスン
その後もお二方にいじられ続けた十夜は、跡が残るのではないかと心配になるほど、終始眉間にしわを寄せていた。

何においても完璧だと思っていた彼の弱点を知り、また一つ、ホンモノの十夜を知ることが出来た気がした。



「あーうまかった。よし十夜、煙草買いに行くぞ。コンビニまで案内しろ」

「なんで俺なんスか」

「つべこべ言うな。行くぞ」



木崎さんは渋る十夜を強制的に連れ出し、リビングには遠山さん夫妻と私の3人が残った。

「では」と言って片付けを始めた優愛さんを手伝おうと、私も慌てて立ち上がる。



「篠宮さん」



同じく立ち上がった遠山さんに、真正面から声を掛けられた。



「少しベランダで話さない?」

「……は、い?」



ちょっと、奥さん目の前にいますけど……?と、チラリと優愛さんの方へ視線を送ると。



「ここの夜風は気持ちいいですよ」



何故かとても嬉しそうに笑う。

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