俺様紳士の恋愛レッスン
昼間から募っていたもやもやがオーバーヒートして、勢い良く立ち上がる。

いい機会だ。この際、十夜が私のことをどう思っているのかハッキリさせよう。


そう意気込んだのは、やはり私だけで。



「遊んでるけど。それがどうした」



ケロリと言い放つ十夜に、握り締めた拳は一気に緩み、手中の熱が冷えていく。

まるで十夜と私の温度差を体感しているようで悔しくなり、再び強く握り締めた。



「ヒドイ! やっぱ遊びだったんだ!」

「あ? 待て。お前何か勘違いしてないか?」

「分かってるよ! 十夜にとっての私は遊びなんでしょ! 私が勝手に勘違いして少しは可能性あるんじゃないかとか思ってただけ!」

「おい、落ち着けって」



硬く力のこもった私の手首を、十夜はひょいと持ち上げる。

反射的に顔を上げれば、細められた眼光が私を刺す。



「俺の言うことを聞け」



さっきまで人を小馬鹿にしていたくせに。

急に真剣な顔をするなんて、ずるい。

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