俺様紳士の恋愛レッスン
「タイトルは『華やぐ円』だよ」

「華やぐ、円……?」

「笑ったり泣いたり、時には怒ったり。感情豊かなエンちゃんをイメージして、エンちゃんの為だけに描いた作品だった。……だけど」



タカちゃんは作品に歩み寄ると、その傍らに立つ。



「買ってくれた人がいるんだ。最後なのにさ」



その笑顔の先には、確かな赤文字が刻まれていた。



「ッ……」



言葉が出ない。

「おめでとう」以外には、何もいらないはずなのに。



「創作料理店を営んでるオーナーさんが、店のイメージにぴったりだからって即決してくれたんだ」



タカちゃんは、少し困ったように笑う。

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