俺様紳士の恋愛レッスン
「それから、近々二号店を出すからその店にも何枚か描いて欲しいって言ってくれて。
はは、まさか最後の最後でこんなことが起きるなんて、正直すごく動揺してる」



赤文字は芸術家として認められた証であり、自分の作品に価値がつくことは誇りだ。



「ごめんね、エンちゃん。僕はまだ諦められないみたい」



本当は、嬉しくて堪らないはずなのに。

複雑な顔をさせているのは、紛れも無く私のせいで。



「画家の夢も、エンちゃんのことも」



曲がりなく向けられた瞳には、強く凛とした色が映る。

狂ったように打つ鼓動が、冷静も、言葉も、何もかもを奪っていって、私は辛うじて目を逸らすことしか出来ない。

< 265 / 467 >

この作品をシェア

pagetop