俺様紳士の恋愛レッスン
こうなったら意地でも振り向かせようと、無駄に大きく頷いてみたり、わざとらしい相槌を入れてみたり、様々な手段で気を引く努力をしてみるものの、一向に目を合わせてくれる気配はない。

完全な空回りに、虚しさがズン、ズン、と積み上がり、胸に黒い痛みが伝う。


十夜は私を拒絶をしている。

もう、目も合わせたくないらしい。


こうなっても仕方がないと心に予防線を張っていたつもりだったけれど、実際に目の当たりにすると、やはり悲しい。

せり上がる熱に気づかれないよう、スンと小さく鼻を鳴らして、再び十夜の顔を見つめた。



そしてミーティングは順調に進み、やがて訪れる、否応無しの時間。



「篠宮、今日も見送り頼むぞ」

「……ハイ」



もう、胃が痛い。

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