俺様紳士の恋愛レッスン
全身の血流が熱を帯びて、目頭から熱い涙が1つ落ちた。



「ごめんね、可愛くない弟で」



遠山さんは申し訳無さそうに笑うと、私の頭をぽん、と撫でた。



「――うぅーッ……」



堰を切ったように、涙がボロボロと流れ落ちる。



「そんなのッ……分かるわけ、ない……!」

「そうだね。十夜はまだまだ優秀なコンサルタントとは言えないようだ。木崎に言っておくよ、十夜は減給でって」

「ぷっ……、また減給ですか」

「自業自得だよ」



乱暴ではない、温かくて優しい手のひらが、私を宥めてくれる。

けれどぐちゃぐちゃに掻き乱された想いは怒りとなって、今にも爆発しそうだ。


――それなのに。



「十夜のバカ、バカバカ……ッ!」



どうしてこんなにも、会いたいと思うのだろう。

< 348 / 467 >

この作品をシェア

pagetop