俺様紳士の恋愛レッスン
「十夜にはなくてもねぇ、私にはあんの!」



あんなにも分からなかった十夜の気持ちが、今なら手に取るように分かる。

拒絶になど負けない。絶対にこの分厚い扉を破ってみせる。



「こっちは話したいって言ってんのに、一方的に遮断するなんて、そんなの子供のすることじゃん!」



ハァ、と挟む呼吸が荒くなる。

インターホン越しでなくても、この声は十夜に届いているだろう。



「十夜の言いたいこと、ちゃんと分かったよ。だけどさ、バカな私にあんなの分かるわけないじゃん! 優秀なコンサルタントのくせに、そんなのも分かんないの!?」



これだけ言ってもだんまりな十夜に、遂に痺れを切らした私は。



「私の名前も呼べないくせに! 本当は好きなくせに! 悔しかったら私の名前読んでみろ! バカッ!」



最後の必殺技を繰り出した。

――その、瞬間。

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