俺様紳士の恋愛レッスン
「私、これからもよく笑うし、よく泣くから! 十夜の分まで喜怒哀楽たくさん表現するから!」

「喜と楽だけでいい。怒るとめんどくせーし泣くと止まんねーし」

「もうっ、本当に可愛くない!」



彼の背中をバシッと叩くと、徐に身体を離される。



「エン、さっきの続きするぞ」

「えっ――」



優しい力は瞬時に消えて、強引に口を塞がれる。

思わずよろけそうになると、腰を強く引き寄せられ、更に深く熱いキスに侵食される。

その激しさに堪らず、どんどんと背中を叩くと、ようやく拘束が解かれた。



「言っとくけど、まだ本気じゃねーから」

「……え」



ニヤリと不敵に笑う彼は、先程と同様に私の手首を引いて、ベッドに押し倒す。



「今日は何を教えてやろうか」



――いつか彼が“ホンモノの自分”を取り戻したら。

私は毎日、彼のために泣かされるのかもしれない。




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