俺様紳士の恋愛レッスン
日曜日。

青々と澄んだ冬空の下、淡いピンクのフラワーアレンジメントを手に、優愛さんが入院している病院へとやってきた。


優愛さんの出産はなかなかに難産だったらしい。

しかし無事に出産を終えて4日目の今日、母子ともに健康だと聞き、お見舞い兼お祝いにやってきたのだ。



「遠山さんもいるんだよね?」

「あー。バカみてーにつきっきりだそうだ」

「あははっ。けど男の子でよかったね。女の子だったら『娘はやらん!』ってタイプのパパになりそう」

「考えただけでうぜー」



十夜はいつも通り悪態をつきながらも、その口元は柔らかに弧を描く。


驚くべきことに、お見舞いを提案してきたのは十夜なのだ。

もちろん私もお見舞いに行きたいとは思っていたけれど、十夜の複雑な心境を想像し、言うのを躊躇っていた。

そんな心の内を知ってか知らずか、「見舞いにでも行くか」と十夜の方から切り出してくれたのだ。

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