俺様紳士の恋愛レッスン
「前の十夜くんだったら、絶対に来てくれなかったよ。全部円華ちゃんのおかげだね」

「そんなこと……」

「ううん。円華ちゃんがいなかったら、十夜くんのあんなに優しい表情見られなかったと思う。本当にありがとう」



その微笑みに、『十夜くんをお願いします』と頭を下げられたあの日を思い出し、また目頭が熱くなる。

本能から安易に交わしてしまった約束だったけれど、優愛ちゃんの為にも、これからも守り続けていきたい。



「そういえば……円華ちゃんに謝らなくちゃいけないことがあるの」



赤ちゃんの背中をポンポンと叩きながら、優愛ちゃんは眉尻を下げる。



「この前十夜くんがうちのお店に来てくれた時に、パティシエの女の子が十夜くんを合コンに誘ったらしくて」

「えっ!?」



穏やかだった鼓動が途端に乱れ始める。

そういう類の誘いはあるのだろうと思っていたけれど、いざ耳にすると動揺を隠せない。

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