俺様紳士の恋愛レッスン
「十夜ー! 会いたかったー!」



雰囲気に浮かされた私は、嬉しさを抑えきれずにその腕に絡み付く。

案の定クールに躱されるけれど、見上げた十夜の顔が綻んでいるのを見て、更に強く引き寄せた。



「ね、何食べる? あ、先にイルミネーションとか見に行く? 金曜だしきっとどこもいっぱいだよね!」

「もう手配してある」

「そうだよねーって、え!?」



驚く私を余所に、十夜はタクシーを捕まえると、「行くぞ」と早々に乗り込み、運転手に行く先を告げている。

訳が分からないままに乗り込むと、タクシーは街のネオンに向かってゆっくりと走り出した。



「えっ、えっ、どーゆーこと? どこ行くの?」

「いいから黙ってついてこい」

「えぇ!?」



窓枠に腕を乗せ、意地の悪い笑みを浮かべる十夜。

返す言葉を失っていると、彼の手がスッと伸びてきて、私の手の甲に触れる。

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