俺様紳士の恋愛レッスン
「うっ……なんか気持ち悪くなってきた」

「大変! 隣の部屋でスタッフさんが待ってるから、一緒に行こ?」

「うん、ありがとう」



『目に焼き付けないと』と言ってくれた十夜には悪いけれど、一刻も早く脱ぎたい。

そうして一歩踏み出した瞬間、視界がぐるりと回転した。



「円華ッ!!」



倒れそうになった私を、間一髪で受け止めてくれた十夜の腕。

思うように力が入らず、そのまま身体を預けると、心配そうに私の顔を覗き込む優愛ちゃんと遠山さん。



「どうした?」

「ぎもぢ、悪いぃ……」

「歩けるか?」

「ん……」



十夜に背中を支えられて、どうにか洗面所までやってくると、蛇口を捻って洗面台に寄りかかった。

けれど気持ち悪いばかりで、何も出てこない。

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