俺様紳士の恋愛レッスン
「もしかして、この後さっきの彼女と約束でもあるの!?」

「彼女じゃねーよ! っつーかいい加減離せ」

「あ、じゃあ彼女も一緒に飲みに行こう! それならいいでしょ!?」



そこでピタリと、片柳さんの動きが停止した。



「それだけはヤメロ」



低い声に私が一瞬怯んだ隙を突いて、拘束から逃れた彼は、正面に立って睨みを落とす。



「アイツは超が付くほどお人好しなんだよ。誘ったら100パー来ちまう」

「そうなんだ。来たらなにか問題でもあるの?」



私の問いに、片柳さんは何故かばつが悪そうに目を逸らす。



「アイツに酒を飲ませたら俺が殺される」

「へっ?」

「酔ったアイツはまじでヤバいんだよ。とにかくアイツに酒を飲ませるわけにはいかねぇ」



よく分からないけれど。

つまり片柳さんは、彼女にお酒を飲ませることは絶対に阻止したいということらしい。


……それならば。

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