好きだからキスして何が悪い?
そうして、ようやく入れたお昼休憩。

好きに使っていいよと言われたので、デスクチェアに座って背もたれにぐたっともたれかかった。


「あぁ、疲れた~~」


天井を仰いで大きく息を吐き出す。

いかに自分に体力がないかを思い知るわ……。やっぱり本ばっかり読んでるのはダメだなぁ。


交替で休むため、ひとりだらしない格好でしばらくぼうっとしていた、その時。

突然ガチャリとドアが開き、慌てて姿勢を正す。

入ってきたのは如月くんだ。


「き、如月くん……!」


うわわ、今のだらしない姿見られたかな?

私を一瞥する冷たい瞳にギクリとするけれど、彼は何も言わずに中へ進み、ロッカーを開ける。

そこから取り出した白いビニール袋を、私の前にあるデスクの上にガサッと置いた。


「え? これ……」

「お前、これくらいでへばっててどうすんだ。それ食って少し力つけろよ」


ぶっきらぼうに言われて、遠慮がちに中を覗くと、コンビニで買ったらしいおにぎりや惣菜パンが入っている。

これ……もしかして、如月くんが食べるために買ったお昼ご飯?

ダメだよ、もらえないよ!

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