坂道では自転車を降りて
「あー、はい。らしいですね。」
なんだか急に気が抜けた様子で織田は答えた。
「なんで?」
「。。。。。それは、知りません。」
「もう来ないように言って。あと、お前も。」
「。。。。」
「もう多恵にかかわるな。」
「ちょっと、神井くん。」
多恵が不安そうな目で俺を見る。
「わかりました。」
突然の横暴な通告にも関わらず、織田は真剣な目で俺をみながら、はっきりと言った。視線ががっちりと合う。さっきまでのおどおどしたところはない。違和感は残るが、こいつが俺をここに呼んでくれた。今は多恵を送ろう。
「待たせてゴメン。帰ろう。」
多恵は困った顔で頷いた。
「お願いします。」
織田は頭を深く下げた。その不自然に深い頭の下げ方。何かあった事は明らかだった。俺達は保健室を後にした。