坂道では自転車を降りて

「そそ、そんなの俺だって分かってるよ。だから、精一杯、大事にしてるつもりだ。だけど、俺だって男だし、小学生じゃないんだから、何もしないなんて無理だし、彼女だって、構わないって言ってくれてる。君にとやかく言われる事じゃないだろ。」
「あんた、多恵に触ったらその後、自分でするでしょ?」
「なっ。何をっ。なんてこと言うんだよ。」
「するでしょ?」
「す。。するよっ。だからなんだよ。別にいいだろ。男なら普通だ。」
「できなかったら、苦しくない?そばで私が見張ってたらどう?」
「そんなの拷問だろ。何の話だよ。」
「多恵は全てが初めてなの。気持ちの沈め方だて知らないし、自分でする事も知らない。女はそんなことしちゃいけないと思ってるから、できないの。」
「は?」
 自分でするって、多恵が、自分で、するって。。。ものすごい妄想が頭の中を駆け巡って、うっかりアソコが膨張しそうになる。北村さん何が言いたいの?

「あんた、さんざん多恵を弄って泣かせて、その後、横に座らせて勉強させたそうね。」
「あ。。。」
「そんなの拷問だって、さっき自分で言ったよね?」
「え?でも、いや。だって。」あの時は、彼女がもう止めてくれって。
「女にだって性欲はあるの。好きな人に触られたら、身も心も反応して欲しがるの。アタリマエでしょ。」
「1人になると寂しくて、辛くて、夜中にあんたの家まで行ったって。なのにあんた、追い返したんでしょ?触らせもしなかったんだって?あの子がどんな想いでそこへ行ったと思ってんのよ。」
 そんなこと言われたって。え。。やっぱり俺の部屋に連れ込んで、やってしてしまえば良かったのか?いやいや、違うだろ。

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