イジワル上司の甘い求愛
「有瀬さん」
この会社に入ってから、あいつは私のことを『チャキ』とは言わなくなった。
高校の頃は、あいつにそう呼ばれると、いつでも胸が高鳴っていたんだっけ。
「ちょっと、有瀬さん?」
それでも、入社してしばらくは同じ部署の先輩と後輩という関係でとても可愛がってもらってたんだけどな。
「有瀬さん、大丈夫?」
「はっ、ハイ!!」
あいつ、もとい浦島さんにまじまじと机越しに顔を覗かれて我に返った。
いけない、いけない。
さっき梨沙と浦島さんのこと話していたせいで、ボオっとしてしまっていた。
昼休み終わりの昼下がり。
斜め向かいの席から数枚の書類を差し出しながら、浦島さんが呆れたように眉尻を下げている。
この会社に入ってから、あいつは私のことを『チャキ』とは言わなくなった。
高校の頃は、あいつにそう呼ばれると、いつでも胸が高鳴っていたんだっけ。
「ちょっと、有瀬さん?」
それでも、入社してしばらくは同じ部署の先輩と後輩という関係でとても可愛がってもらってたんだけどな。
「有瀬さん、大丈夫?」
「はっ、ハイ!!」
あいつ、もとい浦島さんにまじまじと机越しに顔を覗かれて我に返った。
いけない、いけない。
さっき梨沙と浦島さんのこと話していたせいで、ボオっとしてしまっていた。
昼休み終わりの昼下がり。
斜め向かいの席から数枚の書類を差し出しながら、浦島さんが呆れたように眉尻を下げている。