イジワル上司の甘い求愛

ふと噴き出した私に向けられている視線に気が付き、浦島さんを見る。

瞳がわずかに揺らいでいる浦島さんは、柔らかな微笑みを浮かべて見つめていて、私の視線とぶつかってしまう。


「やっぱりチャキが笑っていると、元気がもらえる」


見つめられたまま浦島さんからこぼれ出た言葉に、私は大きく胸が飛び跳ねる。


魔法にかけられたみたいに私は浦島さんから目を逸らせない。

「さっきチャキには心配することじゃないって強がってみたけど、正直苦戦してる」

浦島さんは何かを観念したかのように、話を始める。

『有瀬さんが心配することじゃない』

1軒目に訪れたお店で浦島さんに新しい部署のことを尋ねた時の話だ。

少しだけアルコールでふわふわしてる頭の中からその話題だと分かるまでには少しだけ時間がかかった。

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