イジワル上司の甘い求愛

「……ったく、飲みすぎだ。チャキ」

浦島さんの低くて艶のある声が耳をくすぐる。

一瞬、自分の状況が分からなかったけれど、目の前にストライプ柄のネクタイが見えてようやく理解できた。


私、浦島さんに抱きしめられている!?

「ごっ、ごめんなさい!!」

慌てて浦島さんから解放されようと身を捩ってみた。

だけど、浦島さんは私から離れようとはせずに、私の身体を抱きしめた腕に力を込める。

「ちょっ、ちょっと?!浦島さん?!はっ、離して……」

もう大パニックで、眩暈さえ覚える。

「もう少しだけ、こうしていたい」

色気たっぷりの声で言われて私の胸が疼きだす。

もう、どうしたっていうんだろう。浦島さんは。


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