イジワル上司の甘い求愛
「千晶……」
浦島さんが私の名前を低い声で呼んだ。
仕事で呼ぶ『有瀬さん』でも、高校生の頃のような『チャキ』でもなく、『千晶』。
胸が大きく高鳴って「はい」と返事をした声が上擦ってしまう。
「きゃっ!!」
私が返事をしたと同時に、浦島さんの煙草と香水とそれから少しだけ残るアルコールの混ざった匂いに包まれる。
浦島さんが私を抱きしめたんだ。
「千晶、好きだ。後悔はさせない」
甘くて、低い声が耳元をくすぐる。
私も浦島さんのことが好き。
そう言いたかったんだけど、浦島さんの胸の中で心臓がバクバクとうるさくってうまく言葉にすることができない。