あの日の桜はⅡ【大幅修正中】


 なんて話しているうちに、海まで来て足を水につける。

「冷たっ!」

 思わず、足を引っ込めた。

「あはは、つめたいけど、最初だけだよー」

 そういいながら、千景はもう腰のあたりまで水をつけている。

 私は海の中を覗き込んだ。

 透明度の高い海なのか、透けて見えて、とても綺麗だ。

 私は、覚悟を決めて、ゆっくりと前に進んでいく。


「あ、本当ですね。もう大丈夫です」

 千景と同じところまで来た時にはもう、冷たくは感じなかった。

「あ、俺も大丈夫だ」

 私と同じようにきた葵もそういった。

「じゃあ、葵引っ張る係よろしくー」

 
 
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