あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
随分と飲んでたんだなと自覚する。
酔い具合と時間は全く比例していないけれど。
自分が思っている以上に強かったんだなぁ、と苦笑する。
たまり場を見まわせば、寝ている人間が多いようだった。
不良にしては寝るの早い、があんだけ飲んでればそりゃ眠たくもなるか。
例の酔っぱらい葵はと言えば、陸に連行されて上に上がったきりだし、龍も紘も今は部屋で寝ているのだろう。
珍しく起きているのは陸。
本当に強いなぁ、と彼の周りに転がっている空き缶を見て苦笑した。
「まだ飲むんですか?」
ゆっくりと近づき声をかければ、ん?と陸は振り向いた。
「まぁ、あともうちょっとは」
少し気まずそうにしながら笑った陸はきっと私に咎められるのだろうと思っているのだろう。