虹色のラブレター
「こんばんは。はじめまして、天野千鶴って言います。
すいません、こんな時間に……私が車に乗せてって言ったものだから……」
千鶴は緊張しながらも、ハキハキと挨拶をした。
それを見て、逆に緊張していたのは母の方だった。
「あ、はい。こちらこそ……智の友達?」
『はい。私、田舎からこっちに出て来てて……智君とは職場の近くで出会って、よくしてもらってるんです』
「あら……まあ」
母のその表情は、驚くというよりも感心しているようだった。
『じゃ、行くから』
僕は千鶴を助手席に乗るように促して、車に乗り込みながら言った。
千鶴は小さく会釈してからドアを開けて、助手席に座った。
「気をつけるのよ」
『うん』
僕は車を動かし始めた。