虹色のラブレター
「え?」
『わかる範囲でいいんだ。だいたいでも覚えてたらそこに行って、その近くにあるアパートを全て探したら、その犯人の部屋わかるだろ?』
千鶴は僕の顎の下から、僕の顔を不安げに見上げながら言った。
「行って……行ってどうするの!?」
『ただじゃ済まさない……』
僕の怒りは頂点に達していた。
その犯人がどんな奴なのかもわからない。
もしかしたら、相当ヤバい奴かも知れない。
だけど、僕の頭の中は冷静な判断能力を失っていた。
ただ、千鶴をそんな目に合わせた奴が許せなかった。
それは、殺意にも似た感情だった。
「行かないで……」
千鶴はその涙で潤んだ瞳で、僕と目を合わせて真剣にそう訴えた。