虹色のラブレター


しばらく、そんな千鶴と目を合わせていた。


『でも……』


「お願い……行かないで。暴力は……嫌だよ」


『千鶴……。だけどまた同じようなことがあったら……』


僕と視線を繋いだまま、千鶴の瞳が更に真剣になった。


「大丈夫だから。私……もっと強くなるから」


強い語気だった。

それは、千鶴の強い意志の表れだった。

その言葉を聞いて、僕は少しずつ冷静さを取り戻してきた。


彼女は暴力を嫌う。

それは、彼氏に暴力を受けてきた彼女だからわかる痛みを知っているからなのだろうか。

そして、仕返しは何の解決にもならないことを彼女は知っている。

それよりも、自分がもっと強くなって、どんな困難にも負けない強い意志を身につけることが大切なの。と千鶴は言った。




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