虹色のラブレター
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ホテルの1階は全て駐車場だった。
どちらが入り口なのか出口なのかわからないけど、とにかく車はホテルの1階と道路をまたいで、フロントを中心に一周出来る仕組みになっていた。
駐車場には空いているスペースは2つしかなく、どちらでもよかったのだが、僕はフロントに近い方に車を停めた。
二人とも初めてのことだったので、どうしたらいいのかわからず、とりあえず車を降りてフロントに入った。
壁がやたらとキラキラしていて、必要以上に明るく感じた。
正面にあるショウウインドウには、かわいいぬいぐるみが飾られてあって、その一つ一つに1等、2等などの紙が付いていた。
誰も居ないのに、どこでこの景品を当てることが出来るんだろう、と思った。
どこかにセンサーがついているらしく、女の人の声の自動ガイダンスが上から聞こえた。
左側にエレベーター。
右側には部屋の写真と料金が記された大きなタッチパネルがあった。
でも、パネルのほとんどの電気が消えていて、点いているのは4つだけだった。
「なんか、ドキドキする」
千鶴はそう言って、パネルに近づいた。
『これって……電気が消えてるパネルの部屋には入れないってこと?』
「うん……たぶん。どの部屋にする?」