虹色のラブレター


『どこでもいいの?』


「うん。智が決めて」


千鶴に言われて、僕もどこでもよかったのだが、とりあえず4つの部屋の中で一番上の、5階にある部屋のパネルをタッチした。

すると、またさっきと同じ女の人の部屋を案内する自動ガイダンスが上から聞こえてきて、エレベーターのドアが勝手に開いた。

そんな初めての体験に僕たちはウケて、笑いながらエレベーターに乗り5階まで上がっていった。


部屋に入った僕は、もっと落ち着いていられなかった。

初めてのラブホテル。

見る物、手に取るもの全てが、今まで見たこともないものだらけだった。

テレビや有線の電源を入れるのにも手間取った。

しかも、テレビは電源が入るなりアダルトチャンネルだった。

僕は慌ててテレビを消した。

千鶴も落ち着いていられなかったらしく、部屋中を歩き回ってあれこれ探索していた。

そして、面白いものを発見しては僕に見せるので、それをネタに二人で笑い合った。


ようやく部屋の雰囲気にも慣れて落ち着いたのは、部屋に入って1時間くらい経った時だった。



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